韓ドラ、K-POP、グルメ、ファッションなど、日々の生活の中で韓国文化を身近に感じる人が増えています。旅行に行ってショッピングを楽しみたい、推しの年齢を韓国語で聞き取ってみたい――そんなときに欠かせないのが「数字」の知識です。
「数字」は、挨拶と並んで韓国語の基礎の一つ。特に買い物や会話の中でよく登場するため、使いこなせると韓国語でのコミュニケーションがぐっとスムーズになります。
今回は、韓国語の「数字」について、基本から使い分け、実際の使い方まで、初学者の方にもわかりやすくご紹介します!
1.韓国語の数字は2種類ある!
実は、韓国語の数字には「漢数詞」と「固有数詞」という2種類があることをご存じでしたか?日本語にも「一、二、三」と「ひとつ、ふたつ、みっつ」といった言い方がありますが、韓国語も用途によって数詞を使い分けます。特に、韓国語の場合は、物の数、時間、年齢、価格など、数を表す場面に応じて漢数詞を使うべきか固有数詞を使うべきかが細かく決まっているので、使い分ける際に注意が必要です。混乱しやすい部分ではありますが、ルールを押さえれば便利に使えるようになりますよ!
1-1 漢数詞とは
漢数詞は漢字語由来の数詞で、漢字の数字をハングル読みしたものです。「⑴ 일 イル」「⑵ 이 イ」「⑶ 삼 サム」…と、読み方が日本語の「いち、に、さん」と似ているのが特徴です。主に以下のような場面で使用されます。
- 価格(원:ウォン)
- 日付 (월/일:月/日)
- 時間 (분/초:分/秒)
(※「△分 분」「△秒 초」のみ) - 電話番号、部屋番号(호:号)
- 順番、番号(번:番)
1-2 固有数詞とは
固有数詞は、朝鮮固有の言葉で数を表す方法です。「⑴ 하나 ハナ」「⑵ 둘 ドゥル」「⑶셋 セッ」…と表記し、主にものの数を数えるときに使われます。他には以下のような場面で使われます。
- 年齢(살:歳)
(※現代は漢数詞も併用) - ものを数えるとき(数詞の後になにも付けずに)
- ものの個数や人の人数など(개:個、명:名など)
(※数詞の形が変わる場合あり) - 時間(시:時、시간:時間)
(※「△時」、「△時間」のみ)
2.漢数詞の数え方
1~10は以下の通りです。
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
영/공 | 일 | 이 | 삼 | 사 | 오 | 육 | 칠 | 팔 | 구 | 십 |
ヨン/コン | イル | イ | サム | サ | オ | ユク | チル | パル | ク | シプ |
百 | 千 | 万 | 十万 | 百万 | 千万 | 億 |
백 | 천 | 만 | 십만 | 백만 | 천만 | 억 |
ペク | チョン | マン | シンマン | ペンマン | チョンマン | オク |
10以上の数詞を組み合わせる場合は、以下のようにして組み合わせます。
例:24の場合
2 | 4 | |
二 | 十 | 四 |
이 | 십 | 사 |
「にじゅうよん」を「に」「じゅう」「よん」に区切って、それぞれの数詞を合わせれば完成です。
例:139の場合:
1 | 3 | 9 | |
百 | 三 | 十 | 九 |
백 | 삼 | 십 | 구 |
「19」、「139」などのように、1からはじまる数字の場合、頭に「1」を発音する必要はありません。つまり、上記の「139」の場合、「일백삼십구」にはならないということです。
これは日本語と一緒ですね!
他にも使い方をいくつか見てみましょう。
- 価格:오천 원 (5000ウォン)
- 日付:칠 월 십삼 일 (7月13日)
- 時間:삼십 분 (30分)
- 部屋番号:오백이 호(502号)
- 順番:사십사 번 (44番)
3.固有数詞の数え方
1~10までは以下の通りです:
一つ | 二つ | 三つ | 四つ | 五つ | 六つ | 七つ | 八つ | 九つ | 十 |
하나 | 둘 | 셋 | 넷 | 다섯 | 여섯 | 일곱 | 여덟 | 아홉 | 열 |
ハナ | ドゥル | セッ | ネッ | タソッ | ヨソッ | イルゴプ | ヨドル | アホプ | ヨル |
二十 | 三十 | 四十 | 五十 | 六十 | 七十 | 八十 | 九十 | 百 |
스물 | 서른 | 마흔 | 쉰 | 예순 | 일흔 | 여든 | 아흔 | 백 |
スムル | ソルン | マフン | シィン | イェスン | イルフン | ヨドゥン | アフン | ペク |
固有数詞は漢数詞とは異なり、「二十」「三十」といった「十のくらい」の形がすでに決められています。そのため、組み合わせ方は以下のようになります。
例:24の場合
2 | 4 |
二十 | 四 |
스물 | 넷 |
例:139の場合:
1 | 3 | 9 |
百 | 三十 | 九 |
백 | 서른 | 아홉 |
ポイント⚠️――――――――――――――――――――――――――――――――――
1、2、3のあとに助数詞(「個」、「名」、「歳」といった単位)が来る場合、1、2、3の表記も発音も変化します!
하나 → 한 、둘 → 두 、셋 → 세
例:「個」をつける場合
1個:한 개
2個:두 개
3個:세 개
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他の使い方の例も見てみましょう。
- 年齢:스물두 살 (22歳)
- ものの個数:일곱 개 (7個)
- 人数:서른다섯 명 (35名)
- 時間:오전 열한 시 (午前11時)
漢数詞と固有数詞とで表記も、発音も、組み合わせ方も、使える場面も全く異なるので、覚えるのが大変ですよね。何回も繰り返して、耳と口に慣らしていきましょう!
4.これはどっちの数字?
Q1. 「4時30分」は固有数詞と漢数詞のどちらを使って表現するでしょうか?
A. 4時→固有数詞
30分→漢数詞
韓国語で言えば「네 시 삼십 분(ネシ サンシップン)」となります。
なんと「時」と「分」で数詞を使い分けないといけないんです。うーん、紛らわしい!
Q2. 「1時間15分」は固有数詞と漢数詞のどちらを使って表現するでしょうか?
A . 1時間→固有数詞
15分→漢数詞
韓国語で言えば「한 시간 십오 분(ハンシガン シボブン)」となります。
「時間」と「分」とでは使う数詞が異なるんですね。
Q3. 「年齢」は固有数詞と漢数詞のどちらを使うでしょう?
A. 本来ならば「서른한 살(31歳)」のように固有数詞を使うべきですが、近年では「삼십일 세」と漢数詞で表すことも多くなってきています。
会話では「살(固有数詞)」、公式文書では「세(漢数詞)」が使われる傾向があります。
5.まとめ
今回は韓国語の数字について見ていきましたが,いかがでしたか?数詞は一見複雑に見えるかもしれませんが、実際に使いながら覚えていくのがコツです。韓国語の数字をマスターすることで、旅行や会話、買い物、自己紹介など様々な場面で役立ちます。数字は生活に密着した表現だからこそ、自然と身につくもの。日々の練習で自信をつけていきましょう!
細かい使い分けや発音が気になる方は、韓国語講師とのレッスンでネイティブの感覚を身につけるのもおすすめです!
講師紹介
中川咲恵(MOON Sohye)
韓国ソウル出身。韓国と日本のダブルで、韓国語と日本語のバイリンガル。東京大学大学院・韓国朝鮮文化研究専攻。韓国語講師歴8年目。
アジア欧米語学センターで「使える韓国語」をモットーに、楽しく・しっかり・丁寧に教えています!
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この記事の執筆者

鹿島 龍太朗
高校時代はカナダの現地校で生活をし、帰国後上智大学外国語学部スペイン語学科にてスペイン語を修学。 0からスペイン語の概念や基礎文法などをその人のレベルに合わせながらお手伝いします。 初学者の方でもわかりやすいように教えることができますので、一緒に学んでいきましょう!