皆様、如何お過ごしでしょうか?
6月25日日曜日はドイツ語検定が開催されましたね。
受験された方、出来はどうでしたか??
試験に向けて暗記しなければいけない事が沢山あて皆さん苦労されたかと思います。
今回はそんな方々のお手伝いが少し出来ると思います。
6月に開催されるドイツ語検定は5級から2級まで、12月のドイツ語検定は5級から1級まで受けられます。
今回は準一級、もしくは一級受験者に必須の慣用句の覚え方を少し伝授していきます!
慣用句は食物、動物、植物をテーマとしたものなど色々とありますが、なぜ、「酔っ払っている」に猿が使われ、「頭がいかれている」に鳥が使われるのか頑張って暗記する間に様々な疑問を抱かれると思います。
実は、というか勿論!一つ一つの慣用句には歴史的背景が隠されてるんですね!
いくつかの慣用句は言語学的にもまだ解明されていませんが、この歴史的背景が分かると印象付けられて面白く覚えられると思います。
今日は数ある慣用句のうちの5つをご紹介いたします。
1.(ごちゃごちゃになっている)wie Kraut und Rueben durcheinander liegen(直訳:キャベツと人参がちらかって横たわっている。)
キャベツと人参は頻繁に一緒に栽培されていて、スープに入れられていたことからKraut und Ruebenがここで用いられています。
2.(いやなことをやむなくする)in den sauren Apfel beissen (直訳:酸っぱいりんごにかぶりつく)
この言い回しはマーテイン・ルーターで初めて発見されましたが、何にも食べ物がないときに、酸っぱいリンゴを食べなければならないという概念から生まれたと言われています。
3.(最初と最後、肝心かなめ、終始一貫)das A und O sein (直訳:AとOである。)
なんでA und Z Seinじゃないの?と生徒様たちによく聞かれますが、これはギリシャ語の始めと終わりのアルファベットなんです!
4.(女房の尻に敷かれている)unter dem Pantoffel stehen (直訳:スリッパの下に立っている。)
スリッパは昔女性だけが履いていました。女性たちがスリッパで男性を殴る、脅すことが出来ることからこの様な言い回しがあると言われています。
5.(巧みに話を聞き出す)jm die Wuermer aus der Nase ziehen(直訳:寄生虫を鼻から引き出す。)
中世時代、沢山の人々が自分の頭の中にいる寄生虫が病気の原因だと思っていました。
医者を名乗った詐欺師が年の市の偽儀式で病気の市民に対してこの行為をおこなってお金を稼いでいた事からこの言い回しが出てきたと言われています。
如何でしょうか?まだまだ慣用句たくさんあります。
言語はその国の歴史文化から本当にうまれているなあって感じですよね。
また再来週もお会い出来ることを楽しみにしております!
■筆者:Eri
中学卒業後、単身渡独。
持ち前のプロ精神と負けず嫌いで生徒さんを
引っ張る頼れる講師。
強い意志を持つ反面で親しみやすい明るさも
併せ持っています。