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2015.5.29≪第8話≫フリオ先生のスペイン・スペイン語情報局 【スペイン人ってどんな性格?】

スペイン人ってどんな性格?と考えた時、ちょっとややこしい話しですが、スペイン人でありながら「自分はスペイン人らしくない人間である」と考えているなら、正にその人はスペイン人らしい人です。確かに例外はありますが、スペイン人中90%が「ちょっと待て!僕はそうじゃない」と言う人がいれば、その中の89%はいわゆるスペイン人らしいスペイン人に該当するでしょう。
民衆の総合的な性格と考え方は文化を映し、文化で言葉が変わり、言葉で性格が判るとしたら、ひょっとしたら性格を理解するため言葉を学ぶのは一番いい方法かもしれません。
陽気、親切、嘘つき、優しい、偽善者、いい人、岡焼き、忠実、うるさい等、どの国にもあり、スペイン人の欠点や長所の説明をするより、スペイン語を学んでいる人のために一般的なスペイン人がよく使う表現や会話をご紹介しましょう。

≪1≫
「(そうだ)けど・・・・」 「…(sí) pero…..」
スペイン人は通常、質問をされた場合、シンプルな回答で終わる事はまずありません。好きなだけ喋って必要なことも、余計なことも全部話します。

■日本人Aさん
あなたはスペイン人ですか?
¿Es usted espanol español?

■スペイン人Bさん
「そうだけど、私にとって…それで…出身だから…云々」
Si, pero,para mi….entonces…como soy….

■日本人Aさん
「なるほど」(そこまで聞いてないんだけどなぁ・・・)
Aha

≪2≫
「私は悪くない/私のせいじゃない」
「No es culpa mía」
「だって…〜なんだよ。でもね….」
「(pero)es que………」
スペインでは日本のように、習慣的に他人の気持ちを考えて、謝ったり自分と関係がないのにお詫びをするような事は一切ありません。責任をシェアして一人では負わないという考えが一般的です。こんな事を言ったら日本の皆様に嫌われるかもしれませんが、それは私のせいではないのです。

尚、本当に謝るしかない場面では、ちゃんと謝るだけではなく、しっかり弁解する事を忘れません。
スペイン人の考え方では弁解するのは生まれ付きの権利です。なお、この中で大きく違う2つのパターンがあります。
上の2つの表現が使われた例文を見てみましょう。

スペイン人Dさん
「Oye! Tú! Has entrado aquí por la cara」
(おい!君、勝手に入ったのか!)

スペイン人Eさん
「Perdón pero no es culpa mía, es que la puerta estaba abierta」
(御免なさい。だけど僕のせいじゃないよ、だってドアが開いていたんだよ)
=弁解

スペイン人Fさん
「Lo siento, la puerta estaba abierta y he entrado 」
(悪かった/すみません。ドアが開いていたので入ってしまいました。)
=お詫び+説明

2つ目の答え方(Fさん)の方が心から謝って失敗を認めています。そう思いませんか?スペイン人っぽくない私さえもそう思います。でもねー、私なら謝ったりしないよ。だって、ドアを開けっ放しにした人が悪いでしょう?

≪3≫
「私(たち)だけは違う」「Yo(Nosotros)no (somos así)」
一人一人天に選ばれたように、他人と同じではなく、例え同じでもグループの中で少しの違いを認められたいと思うスペイン人は多くいます。
”自分だけは騙されない”、”自分だけは分かる”、”自分だけはそれを絶対しない”などの言葉は毎日、スペインで聞く事ができます。スペイン人自身は気付いているかな?気付いていないと思うけど、私がそれに気付いているのはスペインでも私だけは皆と違うからでしょう。

さて、これまでの事を見るとスペインに行く日本人にとってどんな良い事があるでしょうか?
まずは、自分だけが悪いという自己嫌悪の気持ちをあまり持つ必要がない事。三拝九拝して謝るより、本当は誰のせいだったのかをビールを飲みながら考えて楽になります。
大変な失敗をしても好きだけ、自由な言い訳をしてもいいです。もしかすると相手は変な言い訳を聞きたくなくて、スルーしておこうという事になるかもしれません。尚、仕事の場合は首になることがあります。
また、飲み会やパーティなどで好みが似た人や、互いに興味のある人と思い存分喋ることが出来ます。逆につまらない場合は、すぐにその場を抜け出して他の友達に会いに行く事だって簡単に出来ます。つまり、人がどう感じているかを、すぐに言ったり、見せたりするので、あまり悩む必要がないという事です。