皆さん、こんにちは。Здравствуйте! (ズドラーストヴィチェ! )
欧米・アジア語学センター、ロシア語講師のアントニーナです。
今日のトピックスは、「ロシア語ってどんな言語?」です。
みなさんご存知の通り、ユーラシア大陸で主に話されている、
ロシア語は、インドヨーロッパ語族、スラヴ語派東スラヴ語群に属する言語で、ヨーロッパの中で最も母語話者が多く、14 カ国以上で話されています。
また、前回のブログでもご紹介しました通り、ロシア語は多様な文化、多民族、深い歴史の背景を持ち合わせる言語でもあります。過去20 年の間、日本と旧ソ連圏の間での、ビジネス、留学、文化交流の機会が大幅に増えてきたことにより、メディアではロシア語に触れる機会が覆うなり、日本はもとより、世界中でロシア語に触れられる機会が増えてきました。
昨今は、都内の地下鉄やホテルで、外国人観光客の会話からロシア語がよく聞こえて来る様になりました。
さて、ロシア語の起源は諸説がありますが、現在のウクライナ地域に居住していたスラヴ人が使っていた東スラヴ語から発展したという説が一般的に知られています。13世紀にキエフ大公国が崩壊した後、モンゴル帝国に支配され、その後、モスクワ大公国が成立し、この国の公用語がロシア語として命名され、独自に受け継がれていかれたものとして知られています。
その後、ロシア語がユーラシア大陸の至る地域で話されるようになった一方で、ロシア語が公用語として認められたのは実は最近のことで、ソ連邦が崩壊した直後にロシア連邦がロシア語を公用語として制定したのが初めてです。
ユーラシア大陸の各国は、多民族国家である為、1つの言語を公用語に制定することは非常に困難であり、ソ連邦にも公用語は一切存在せず、ロシア語は各国間の「共通言語」の位置づけであっただけなのです。
ところで、広大なユーラシア大陸で話されるロシア語ですが、各地域、各国でそれぞれの独特な方言、国訛りがあり、ロシア語は、日本語のような標準語が存在しません。英語もイングランドが発祥の言語ですが、標準語は存在しないはずですよね。アメリカ人とイギリス人がお互いの英語の国訛りをからかっていることを巷で見受けることがありますが、どちらの英語も標準語ではありません。
ある特定の国のみで話される言語には標準語は存在し、多国間で話されている言語はそれぞれの地で独自に発展するものなのでしょうか。私もロシア語の会話を聞けば、概ねはその方の出身地はわかります。
さて、ロシア語は、ヨーロッパ言語で2番目に習得が難しい言語であると言われています。1番目はギリシャ語で、いずれもキリル文字です。
ロシア語は33文字のアルファベットから成っていて、キリル文字(サイリリック)と呼ばれています。表現や言い回しの多様性、ロシア語独特の文法に加え、一つ一つの単語がとても長いのが特徴です。見たことありますよね、Rが左右逆に成った文字など。
しかし、ロシア語を学んでいる、またはこれから学ぶ皆さん、習得が難しい言語と言っても、心配する必要はありません。外国語の学習は全てが「暗記」により覚え、話して聞くことによって「慣れる」ことで、高度なレベルまではマスターができるはずです。
ロシア語を軸に、様々な発見をしながら楽しんで継続することが大切です。
それでは、次回まで。До свидания! (ダスビダーニャ! それでは、また!)