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海外旅行保険とは
海外旅行保険とは、海外旅行中のトラブルや損害を補償する保険です。
病気やケガの治療費用、傷害死亡・後遺障害のほか、他人にケガをさせてしまったときの損害賠償、盗難などの携行品損害、航空機の遅延に関する補償などがあります。
海外旅行保険が必要とされる理由の一つに、日本と海外では保険制度が違うため医療費が高額になりやすいことが挙げられるでしょう。また、治安の違いから起こる予想外のトラブルに巻き込まれる危険にも備えておくと安心です。
渡航先の国によっては海外旅行保険への加入を義務付けている場合もあります。渡航の目的や行き先から、海外旅行保険の種類を選ぶようにしましょう。
そして、一般的な海外旅行保険では、旅行中に発病した病気やケガによる治療費や入院費が補償の対象です。既往症・持病があると海外旅行保険自体に加入できないこともあるので注意してください。
海外保険における持病の定義
持病とは、慢性的または継続的に長期にわたり医師・医療機関の治療を受けている病気のことをいいます。
既往症とは、これまでにかかったことのある病気のことです。現在は治癒している状態を指します。
【具体的な持病・既往症の事例】
・潰瘍性大腸炎
・糖尿病(1型および2型)
・高脂血症
・バセドウ病
・橋本病
・子宮頸がん
・気管支喘息
・全身性エリテマトーデス
・ループス腎炎 など
(妊娠・出産・早産または流産に起因する病気や歯科疾病は対象外)
海外旅行保険には契約条件が細かく定められています。持病や既往症、旅行中の危険な運動や労働の有無など、申し込む前に該当する場合には重要事項等説明書をしっかり確認し、正確に保険会社に告知をしなくてはいけません。
海外旅行保険に入るメリット・デメリット
保険会社が扱っている海外旅行保険以外にも、クレジットカード付帯の海外旅行保険や、日本の海外療養費制度があります。保険会社の海外旅行保険に加入するメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
海外旅⾏保険の最大のメリットは、海外での高額な医療費を補償してくれることです。損害保険会社が直接病院に支払ってくれるキャッシュレスサービスを用意しているプランもあります。
加えて、海外旅行中の盗難や事故など、予期できない事態でも安心できるサービスが豊富に揃っていることもメリットです。トラブルの際に、日本語でやりとりを通訳してくれたり、現地の病院を紹介してくれたりと、いざというときでも困りません。
デメリットとしては、海外旅行に行くたびに保険の申し込みをする必要があるので、手間が掛かることです。
また、持病がある場合や、旅行先で危険な労働をする場合は契約できないことがあります。特約を付けることで解決する場合もあるので、損害保険会社や取扱代理店に相談してみるといいでしょう。
持病がある場合の海外旅行保険の加入方法
海外旅行保険は、旅行先での持病・既往症の悪化を補償の対象としないケースがほとんどです。また、持病・既往症の告知によって保険の契約ができないこともあります。
しかし、全ての海外旅行保険に加入できない訳ではありません。
持病・既往症がある場合でも、海外旅行中の医療費を補償してくれる特約や、海外旅行保険に加入する方法を確認していきましょう。
持病を補償する商品
持病・既往症の治療費などを補償するものとして、「応急治療・救援費用」という特約があります。保険商品にセットで付帯されているか、オプションで追加することが可能です。
この特約によって、持病に起因した病気やケガも補償の対象となります。「応急治療」は持病や既往症が急激に悪化した場合の治療費を補償し、「救援費用」は入院した場合に親族が日本から現地に来るための費用が補償されるものです。
「応急治療・救援費用」の特約を取り扱っている保険会社の多くは、1回の病気につき治療費用・救援費用の合計金額のうち300万円までを支払限度としています。
また、海外旅行中に医師が治療を開始した日から31日以内に必要となった費用に限られていることが多いでしょう。
加入方法
加入方法は、保険代理店の窓口、または保険会社の店舗やインターネットからになります。
ただし、持病の種類によってインターネットからでは加入できないこともあるので、保険代理店の窓口や保険会社の店舗での申し込みの方が確実といえます。
事前に自身の症状で加入できる商品を調べておき、複数の保険会社を比較検討するのがおすすめです。
加入する際の注意点
どの海外旅行保険に加入する場合でも、基本的に持病・既往症の有無を保険会社に告知する必要があります。
加入手続きをする際は、ご自身の健康状態に関する質問項目に対して事実を回答しましょう。事実と異なる回答をすると、告知義務違反となり、保険金が支払われなくなります。
そして、持病のある方で薬を飲まれる方は、海外旅行での薬の扱い方にも注意が必要です。
渡航先によっては事前の許可申請が必要になることもあります。いざというときのためにも、かかりつけの医師に「薬剤証明書」を発行してもらうといいでしょう。
持病・既往症を補償する海外旅行保険 3選
持病・既往症があっても加入できる海外旅行保険をご紹介します。商品によって加入条件等が異なりますので、最新の詳細情報は各保険会社に問い合わせるようにしてください。
東京海上日動
東京海上日動の海外旅行保険は、持病があっても契約することができます。そして、「疾病に関する応急治療・救援費用担保特約」をセットすることで、持病を直接の原因とした病気やケガの補償も対象となります。
保険金は治療費用部分・救援費用部分合計で300万円が限度で、保険期間31日までの契約に限ります。
AIG損保
AIG損保の海外旅行保険では、持病や既往症を起因とする治療に関しても補償されます。
保険金は治療費用部分・救援費用部分合計で300万円が限度で、保険期間31日までの契約に限ります。
さらに、インフィニティプランでは、治療・救援費用補償特約の保険金額(支払限度額)が無制限となり、高額医療でも安心して利用できます。
日新火災
日新火災の海外旅行保険では、「疾病に関する応急治療・救援費用補償特約」がセットされている契約の場合に、治療・救援費が対象となります。
保険金は治療費用部分・救援費用部分合計で300万円が限度で、保険期間31日までの契約に限ります。
まとめ
海外では医療費が高額になりがちです。また、治安や衛生環境が日本とは異なるため、万が一のトラブルが起こる可能性もあります。
持病が悪化する心配はあまりないという方でも、病気やケガ、盗難、事故といったトラブルに対応できる海外旅行保険に加入しておくといいでしょう。
そして、持病や既往症がある場合でも加入できる海外旅行保険はあります。「応急治療・救援費用」の特約をポイントに、自分に合った海外旅行保険を選んでみましょう。
この記事の監修者プロフィール
欧米アジア語学センター編集部
ネイティブ講師を中心に、各言語100名を超える経験豊富なプロフェッショナル講師が在籍しています。 当校では、短期間で効率的に語学を習得していただく事を重視して、「わかりやすい日本語で、論理的に教える事ができる」事が講師に求められています。 特に英語以外の言語は、初めて学ぶ方が多く、習得まで与えられる時間が多くない事から必須のスキルだと考えます。また、受講者様のニーズをしっかりキャッチして、それをレッスン内容に反映する能力=コミュニケーション能力を講師に要求しています。 教授メソッドの再現性が求められる画一的・マニュアル的な大手スクールとは違う、オーダーメイドのスクールならではレッスンをご提供しております。