駐在員の家族帯同のメリット・デメリット!海外赴任中の子供に関するよくある悩みとは

海外駐在が決まったら、海外への移住について準備を進めなければなりません。単身で赴任するのか、それとも家族と共に海外へ渡るのか、しっかりと家庭内で話し合う必要があります。 そして、家族揃っての移住を決断した場合、気になるのは子供の教育問題です。海外での学校選びや進学先、語学教育について知っておきましょう。 今回は、海外駐在で家族帯同のメリット・デメリットと、赴任中の子供教育に関するよくある悩みについて解説していきます。

海外駐在に家族を帯同するメリット・デメリット

海外赴任に際して家族帯同の一般的なメリットとデメリットを紹介します。単身赴任するのか、家族帯同にするのか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

家族帯同のメリット

家族帯同で海外赴任する最大のメリットは、家族と一緒に暮らせることです。赴任してすぐは環境の変化により戸惑うことも多くなりますが、信頼できる家族がそばにいることで生活面・精神面ともにサポートしてもらえるでしょう。
また子供がいる家庭では、子供に海外生活の貴重な体験をさせることができ、異文化体験や外国語の習得などにより、子供の将来の選択肢が広がる好機とも捉えられます。
そして、駐在員の家族に対して補助やサポート制度のある会社が多いのもメリットです。自身で海外移住をする場合、ビザ申請や引越手続きなどが煩雑になりがちですが、駐在員の家族であれば難しい手続きも会社がサポートしてくれるでしょう。

家族帯同のデメリット

家族帯同については、駐在員本人の意志だけでは決められません。帯同する家族が海外生活に対して不安を感じていたり、英語や現地語が話せないことに抵抗感があったりした場合に、強引に移住をすると家族仲に亀裂が入る可能性もあります。
納得して移住しても、日本と海外では生活環境がガラッと変わるので家庭不和が生じやすいです。食事が口に合わない、治安が悪い、コミュニケーションがうまくとれないなど、家族それぞれに心理的負担が溜まることで口論が増えるかもしれません。
さらに、配偶者が仕事をしている場合には、海外移住に伴い積み上げてきたキャリアを断念しなければならないこともあるでしょう。加えて世帯収入も減るため、金銭的に困窮することもあります。

海外駐在で家族帯同・単身赴任どっちがいい?

結局のところ、家族帯同か単身赴任ではどちらの割合が多いのでしょうか。
労働政策研究・研修機構(JILPT)が2017年に発表した「企業の転勤の実態に関する調査」によると、海外転勤において「家族帯同が52.5%、単身赴任が44.2%」という結果になっています。ほとんど半々の割合であり、各家庭の状況によって判断するといいでしょう。
同調査では、海外転勤者が単身赴任を選んだ理由として、以下の項目が上位に挙げられました。

【海外転勤者が単身赴任を選んだ理由】

・子の就学・受験のため
・赴任地の生活環境が悪いため
・持ち家があったため
・配偶者が働いていたから

さらに、子供の年齢も判断材料となっており、小学校就学前の子供がいる海外転勤者の過半数が家族帯同を選択している一方、中学生・高校生の子供がいる海外転勤者の過半数は単身赴任を選択する結果となりました。

海外赴任中によくある子供の悩み

海外に子供を連れて赴任するとき、現地での学校選びや帰国後の進学先についての悩みをよく耳にします。
子供の教育に関するポイントを紹介するので、解決の糸口を見つけていきましょう。

子供の学校選び

海外で子供が通う学校の主な選択肢として、「現地校」「日本人学校」「インターナショナルスクール」の3つがあります。

・現地校:現地に住んでいる子供が通う学校。現地語・現地の教育システムで教育が行われる
・日本人学校:海外に住む日本国籍の子供が通う学校。日本国内の小学校・中学校と同様の教育を受けられる
・インターナショナルスクール:多国籍の子供が通う学校。日本の義務教育年齢で帰国すれば、その年齢相当の学年に編入・進学が可能

小学校低学年〜中学年までは、基礎的な日本語能力を身につけさせるために「日本人学校」を選ぶことも多いです。
一方、小学生のうちに「現地校」や「インターナショナルスクール」に通う場合、現地語(英語)を母国語として思考能力を身につけさせることができます。
ただし、海外生活が長くなると日本語を忘れてしまうことも考えられるため、家庭で日本語の本を読ませたり、日本語補修校へ通わせたり、日本語教育も重要です。
どの学校を選ぶことになっても、子供にとって環境の変化によって大きなストレスがかかります。言語面のサポートだけでなく、心のケアも忘れないようにしましょう。

進学先をどうするか

中学生・高校生になると子供自身も進路について考えるようになります。多くの国と地域では「日本人学校」が中学部までしかないので、高校からの選択肢は「現地校」または「インターナショナルスクール」となります。
海外で中学校まで通い、高校から日本の学校に通う選択肢も視野に入れて、子供と進学先を話し合うようにしましょう。入学試験がある学校では、試験勉強も必要になるかもしれません。
また、帰国のタイミングにも注意が必要です。日本と海外では学年度の始まりが異なり、日本では4月が一般的ですが、海外では9月から始まるところが多くなっています。

子供の語学学習に関して

幼児期は言語に柔軟なため、現地の言葉をすぐに覚えるようになります。その反面、日本語を話せなくなることもあるので、現地での日本語教育が重要です。
小学生以上の子供であれば、海外に渡る前に語学(英会話)スクールに通っておくのがおすすめです。現地校やインターナショナルスクールでは、現地語や英語で授業が進みます。
また、小学生になると日本語の会話力は安定しますが、読み書きや漢字習得の難易度が上がります。帰国後に日本の学校に通う予定があれば、日本語の読解力を高める学習を行いましょう。

家族で英語・現地語を学べるスクール

海外に行く前に英語や現地語で日常会話ができるようになっておくと、移住後の心配も軽減します。子供が病気やケガをしたとき、何かトラブルに巻き込まれたときにコミュニケーションがとれた方が安心です。
欧米アジア語学センターには「海外赴任・ご家族コース」があり、海外生活で困らない表現を日本語で受講することができます。
スクール通学はもちろん、オンラインレッスンや自宅派遣もOK!言語と同時に現地の習慣や治安情報などもプロの講師から学べます。
また、オンラインレッスンを選択すれば、現地に渡航後も日本で親しんだ先生とレッスンを継続する事ができます。
なんと本スクールの副校長は、芸人の「小島よしお」さん。子供と一緒に楽しく語学学習をしてみませんか?

まとめ

海外赴任に家族を連れて行くのか、単身赴任で行くのか悩む方も多いでしょう。
家族帯同にはメリット・デメリットがあります。各家庭の状況から、家族としっかり話し合って判断してください。
そして、海外移住は貴重な体験であり、人生の世界観が広がります。大切な家族と一緒にかけがえのない時間を過ごせるのも魅力的です。
海外では子供の学校の選択もさまざま。子供の意見も聞きながら将来について考えておきましょう。
また、スムーズに現地でのコミュニティーを形成するためにも、事前に英会話スクールに通って語学を身につけておくのもおすすめです。

この記事の監修者プロフィール

欧米アジア語学センター編集部

ネイティブ講師を中心に、各言語100名を超える経験豊富なプロフェッショナル講師が在籍しています。 当校では、短期間で効率的に語学を習得していただく事を重視して、「わかりやすい日本語で、論理的に教える事ができる」事が講師に求められています。 特に英語以外の言語は、初めて学ぶ方が多く、習得まで与えられる時間が多くない事から必須のスキルだと考えます。また、受講者様のニーズをしっかりキャッチして、それをレッスン内容に反映する能力=コミュニケーション能力を講師に要求しています。 教授メソッドの再現性が求められる画一的・マニュアル的な大手スクールとは違う、オーダーメイドのスクールならではレッスンをご提供しております。